何処の出身?と聞かれたら、便宜上「東京生まれです」と答えてはいる。
が、自分という存在を更に更に遡り、本当のことをいえば、真の故郷は「宇宙の何処か」だと思う。
きっと、すべての生き物がそうだ。
月に還りたいとか、シリウスを懐かしく思うのは、そのせいかもしれない。
この作品が出来るまでの経緯
冥想をすると、小さな部屋の片隅に座っている自分がどんどん大きくなり、膨張してゆき、その視点がどんどん広がって、いつの間にか宇宙空間にいるような感覚に陥ることがある。
日々のちっぽけな悩みに心をしめつけられる事もあるが、左斜め上あたりから自分を俯瞰視すると、何だかどうでもよくなってくる。
所詮、私など宇宙の片隅の一生命体に過ぎないのだ。
そんなちっぽけな存在を、大いなる宇宙のような大いなるもう一人の自分が、きっと見守り続けているのではないだろうかと思う。