どの石が一番好きかと問われても、いつもはっきりと答えることができない。
鉱物達は私にとって、抑えきれない個性を抑えることなく爆発させた、ひとつの生命体である。
だから、どの輝きも皆等しく愛おしい。
君たち宝石に付けられた値段は、所詮は人間どもが勝手な物差しで決めた価値である。
気にする事はない。
この作品が出来るまでの経緯
原石が好きだ。
磨かれた宝石よりも。
どの石も皆好きだけど、全部手に入れることは出来ないから、君たちを描くことによって、欲望を満たしている。
こうしていつか私は、世界中の石たちを手中に収めることができるだろう。
絵の中の標本箱に。
原石達よ
磨かれていないのに
輝いているのは何故か
磨く必要もない程に
発光し続けている
原石達よ
だから、どれかひとつなんて選べない